面接でよく聞かれる質問のひとつが「あなたの短所は何ですか?」です。多くの人が答えに困るこの質問。正直に話すとマイナス評価になりそうだし、かといって嘘もつけない…。実はこの質問、短所の内容よりも“自己理解”と“成長意欲”が見られています。上手に答えれば、むしろ好印象を与えるチャンスになります。
■ 面接官がこの質問をする理由
面接官は、あなたの短所そのものではなく次の点を見ています。
・自分を客観的に理解しているか
・問題を改善する意識があるか
・職場でどのように行動しそうか
つまり、「短所=欠点の暴露」ではなく、「成長の過程を語る」質問です。
■ 答えるときの3ステップ
① 短所を正直に伝える
→ ただし、仕事に致命的でないものを選びましょう。
例:「慎重すぎる」「人に頼るのが苦手」「完璧を求めすぎる」など。
② 具体的なエピソードを添える
→ 実際に困った経験を簡潔に述べると、説得力が増します。
例:「報告前に何度も見直してしまい、提出が遅れたことがありました。」
③ 改善のために実践していることを伝える
→ 最も重要なのは“前向きな姿勢”を見せること。
例:「最近は一度提出してから上司に確認をもらうようにし、スピードと正確さの両立を意識しています。」
■ 回答例①:「慎重すぎる」
私の短所は、慎重すぎるところです。以前は確認に時間をかけすぎて、行動が遅れることがありました。ただ、その経験から「まずやってみてから修正する」意識を持つようにし、今では仕事のスピードも上がりました。
➡ポイント:弱点を認めた上で、改善策と成果を伝えるのが好印象。
■ 回答例②:「完璧を求めすぎる」
完璧を求めるあまり、他の人に任せるのが苦手でした。最近はチーム全体の効率を意識し、進捗共有をこまめに行うようにしています。結果として、周囲と協力しながら成果を上げられるようになりました。
➡ポイント:成長とチーム意識を強調することで、ポジティブな印象に。
■ NGな答え方
・「特に短所はありません」→ 自己分析不足と思われる
・「寝坊しやすい」「時間を守れない」→ 信頼性に関わる
・「短所は優しすぎることです」→ 無理に良く見せようとする印象に
短所質問は「弱みを見せる場」ではなく、「成長を見せる場」です。自分を客観的に捉え、改善への努力を伝えることで、信頼感や前向きさをアピールできます。大切なのは、“過去の反省”ではなく、“今どう行動しているか”を語ること。